高橋 謙次郎

梨咲くや晩年のいま華やぎて  高橋 謙次郎


もろともに あはれと思へ 山ざくら 花よりほかに
知る人もなし      
          僧正行尊(そうじょうぎょうそん)
          (金葉和歌集・521、百人一首・66)

(もろともに あわれとおもえ やまざくら はなより
 ほかに しるひともなし)

意味・・私がお前をしみじみといとしく思うように、
    お前もまた私のことをしみじみいとしいと
    思ってくれ、山桜よ。花であるお前以外に
    心を知る人もいないのだから。

    吉野の山に修行のため入山した際、風に折
    れた枝に美しく咲く桜を見て、孤独で厳し
    い修行に耐える自己に通じ合うものを感じ
    て詠んだ歌です。    

 注・・あはれ=いとしい、寂しい、悲しい。

作者・・僧正行尊=1055~1135。平等院大僧正。

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